置かれる場所 (「おかしな科学」菊池 誠、渋谷研究所X) [ひと/本]
購入後もう1週間が経過してるのだけど。
2度読み返したらちょっとレビューが遅くなってしまった。
この種の本がどの本屋に置かれるのか、どのコーナーに置かれるのか、と云うのはそれなりに難しい問題で、以前そのへんはわれらが聖典を本屋で探しまわると云うエントリでネタにしたことがあったんだけど、この本については友人との待ち合わせに利用した最寄りの本屋のひとつであっさりと発見。ここは壁一面に一般向け学術解説書みたいな種類の本をまとめて置いてあって、そこには科学書から思想書までが並んでいるんだけれど、そこに平置きにしてありました。置いてある場所は以前謎解き 超常現象を見つけた場所と同じあたり。直線距離で1メートルすこしのあたりに江本勝氏の著作やニューエイジ系の書物が並んでるのはなんだかなぁ、とか思ったけれど、考えようによっては悪くない。ともあれ、みつどんさんのように購入に苦労すると云うようなことはなかったんだけれど、昨日ちょっと気になって市内でも最大級の本屋で確認してみたら、フロアのいちばん奥の「科学書エリア」に置かれてました。これはこれで正しいんだろうけど、うむむ、どちらがいいんだろうなぁ。
この本の成り立ちは著者の片方である渋谷研究所Xさんのエントリに説明があるけど、過去「ポピュラーサイエンス」誌に連載されたコラムをまとめたもの(楽工社サイトの告知ページで目次が読める)。対話形式で、さまざまな「おかしな科学」についての話題を個別にそれぞれ、
書物の性格上筆致は軽いけれど、内容は個別の題材にもとづいて実地に、豊富な実例とともに検討していく、と云うものなので、ぼくらが日常において「おかしな科学」に出会ったときにどんなふうに考えていけばいいのか、と云う部分について実用的な示唆をたっぷり含んだものになっている。それぞれ題材ごとに亀さんと六さんの会話があって、そのあとで菊池誠教授が登場してそれぞれの問題についての背景となる情報の補遺と情報のアップデートがおこなわれる、と云う構成。実際にある「おかしな科学」にもとづいて展開するので、じつは書物としてのスコープはけっこう広かったり。
で、思ったのだけれど。この本、とても「待合室」向きなのだ。
4章16項目で構成される内容は、どこから読みはじめてもいい。ひとつの項目は(編者の意図どおり、なのだと思うけれど)数分で読み終えることができる。そうすると、この本は「そこに居合わせる人間が数分間の時間の合間を持っている」場所におかれることで、目に触れる機会を増やすことができるように思う。
病院とか、銀行とか、役所とか。そのあたりのロビーに、配布する方法があればいいのになぁ。
ちなみにどこかでだれかが云っていた「六さん萌え」、読んでみて非常によくわかりました。六さんかわいいよ六さん。いやきっとおっちゃんなんだろうけど。
追記(Jul. 22, '09,):
こちらからお買い上げいただいたかたがいらっしゃるようなので(ありがとうございます)、kikulogにある正誤表へのリンクを追加しておきます。
「おかしな科学」正誤表ver.1
追記(Aug. 7, '09,):
正誤表に追加がありました。
「おかしな科学」の正誤表 ver.2
2度読み返したらちょっとレビューが遅くなってしまった。
この種の本がどの本屋に置かれるのか、どのコーナーに置かれるのか、と云うのはそれなりに難しい問題で、以前そのへんはわれらが聖典を本屋で探しまわると云うエントリでネタにしたことがあったんだけど、この本については友人との待ち合わせに利用した最寄りの本屋のひとつであっさりと発見。ここは壁一面に一般向け学術解説書みたいな種類の本をまとめて置いてあって、そこには科学書から思想書までが並んでいるんだけれど、そこに平置きにしてありました。置いてある場所は以前謎解き 超常現象を見つけた場所と同じあたり。直線距離で1メートルすこしのあたりに江本勝氏の著作やニューエイジ系の書物が並んでるのはなんだかなぁ、とか思ったけれど、考えようによっては悪くない。ともあれ、みつどんさんのように購入に苦労すると云うようなことはなかったんだけれど、昨日ちょっと気になって市内でも最大級の本屋で確認してみたら、フロアのいちばん奥の「科学書エリア」に置かれてました。これはこれで正しいんだろうけど、うむむ、どちらがいいんだろうなぁ。
この本の成り立ちは著者の片方である渋谷研究所Xさんのエントリに説明があるけど、過去「ポピュラーサイエンス」誌に連載されたコラムをまとめたもの(楽工社サイトの告知ページで目次が読める)。対話形式で、さまざまな「おかしな科学」についての話題を個別にそれぞれ、
脱力系トークバトルとしてわりあい軽く読めるように構成されている。ここで云われる「おかしな科学」を「はじめに」から引用すると、
世の中には、「科学っぽいお話」がいろいろあります。科学用語が使われていたり、実験や統計で確かめられた事実だなんて主張されるお話です。ところが、なかには怪しいお話も混じっています。本書では、そうした科学っぽいけど怪しいお話を「おかしな科学」と名付けました。と云うわけで、ニセ科学・疑似科学と類似の概念なのだけど、まぁもっとぼくらの日常に近接したもの、と考えてよさそう。
書物の性格上筆致は軽いけれど、内容は個別の題材にもとづいて実地に、豊富な実例とともに検討していく、と云うものなので、ぼくらが日常において「おかしな科学」に出会ったときにどんなふうに考えていけばいいのか、と云う部分について実用的な示唆をたっぷり含んだものになっている。それぞれ題材ごとに亀さんと六さんの会話があって、そのあとで菊池誠教授が登場してそれぞれの問題についての背景となる情報の補遺と情報のアップデートがおこなわれる、と云う構成。実際にある「おかしな科学」にもとづいて展開するので、じつは書物としてのスコープはけっこう広かったり。
で、思ったのだけれど。この本、とても「待合室」向きなのだ。
4章16項目で構成される内容は、どこから読みはじめてもいい。ひとつの項目は(編者の意図どおり、なのだと思うけれど)数分で読み終えることができる。そうすると、この本は「そこに居合わせる人間が数分間の時間の合間を持っている」場所におかれることで、目に触れる機会を増やすことができるように思う。
病院とか、銀行とか、役所とか。そのあたりのロビーに、配布する方法があればいいのになぁ。
ちなみにどこかでだれかが云っていた「六さん萌え」、読んでみて非常によくわかりました。六さんかわいいよ六さん。いやきっとおっちゃんなんだろうけど。
追記(Jul. 22, '09,):
こちらからお買い上げいただいたかたがいらっしゃるようなので(ありがとうございます)、kikulogにある正誤表へのリンクを追加しておきます。
「おかしな科学」正誤表ver.1
追記(Aug. 7, '09,):
正誤表に追加がありました。
「おかしな科学」の正誤表 ver.2
ああ、献本送っちゃったよ。いろいろ手間取って遅くなっちゃったから、ダブるねえ。すまないねえ。
誰かにあげてください。売るときは半額くれ(^^
by きくち (2009-07-20 09:35)
> きくちさん
いや、ちょっと考えたんだけど、まぁダブってもいいや、とか思ったんすよ。
本文にも書いたけど、手近な大きめの病院とか市民施設にでも寄贈しようかな、とか思いますです。
by pooh (2009-07-20 10:04)
待合室に寄付してくだされ
by きくち (2009-07-20 10:11)
いきつけの喫茶店とか
by きくち (2009-07-20 11:24)
> きくちさん
その手もあるか。
あぁ、いや微妙なのは、うちの近所にあるのはたいてい喫茶店じゃなくてカフェで、で文化的にはヴェジタリアンとかマクロビに親和性が高い傾向があるのです(^^;。
by pooh (2009-07-20 15:34)
僕は散髪屋と病院で順番待ちしてる時間を使って読みましたが、確かに置いてあったら手に取ってそうですね。
(散髪屋や後は定食屋なら置いてあっても違和感ないけど、病院にはあまり置いてなさそうな表紙だとも思いましたが。まあ病院次第かなぁ。)
「六さん萌え」って僕も書いたんですけど、違う人も書いてるのかな?
えっと(BLのジャンルそのものに)詳しくないのでこういうことを書いて良いのかよく分からないんですけど、BL系の方々はこの本をどう読むのかなぁ、どう料理するのかなぁと思っていたりもします。
by No.4560 (2009-07-20 20:59)
> No.4560さん
あぁ、No.4560さんだったかも。どこかで読んだ、と云うことしか覚えてないです。
散髪屋もいいかもなぁ。むしろ美容室かもしれないです。まぁ内容的に相性の悪い店でなければ。いやそう云う店のほうがむしろいいのか。うむむ。
BLなひとの読み方はわかんないです。と云うか、ぼくには亀さん六さんのルックスが渋研Xのブログに貼ってある写真に直結してるので、その展開は連想しなかったです。
身近にBLなひとはいないなぁ。菊池鈴々さんはどう云うかなぁ。
by pooh (2009-07-20 21:13)
ムチャクチャ意外な方向に話が(汗
待合室向きかあ。なるほどなあ。
by 亀@渋研X (2009-07-21 12:13)
今日は。
やっぱ、歯医者(歯科医院)の待合室に置いて欲しいです。
後、政治家のセンセイ方や、有名芸能人にプレゼントするとか。
by TAKESAN (2009-07-21 16:44)
今、amazonで見たら、「科学読み物」カテゴリーの23位になっていました。このまま上位に食い込んで欲しいものです。
レビュウが0件なのが、若干寂しいですね(笑)
by TAKESAN (2009-07-21 16:53)
> 亀@渋研Xさん
いや六さん愛らしいっすよ。照れ屋だし。
なんかですねぇ。10分とか15分とかの時間があるときにいい感じなんですよね(もともとそう云う性格の記事だったこともあるんでしょうけど)。
by pooh (2009-07-21 21:37)
> TAKESANさん
> 歯医者(歯科医院)の待合室
そうですよねぇ。
あ。いきつけの歯医者さんに寄贈するって手もあるな。
順位、見てみました。ちょっと下がってるかな。
リコメンドで「謎解き 超常現象」が出てくるのがさすがと云うかなるほどと云うか。
by pooh (2009-07-21 21:39)
こんばんは。
では皆さんに怖気をふるって貰いましょう(笑)
スタンダード→亀さん×六さん
マニア→六さん×亀さん
こういう場合攻め×受けなんですねぇ(何でこんなコト知ってるんだ)。
ひげ受けとかオヤジ受けとか、ニッチでも需要があるらしいですよ。
ほどよく鳥肌たてて頂いたところで、
駅で本を貸してるところありますよね、あれって結構きちんと帰ってくるらしいですね。たくさん売れるとそんなところにも置かれる気がするんですけど。
by うさぎ林檎 (2009-07-21 22:11)
> うさぎ林檎さん
あががが。こんなところに事情通が。
駅置きは首都圏だと有効かもしれませんね。でも仙台ではちょっと(鉄道が主要交通手段ではないので)。まぁ、たくさん売れて欲しいな、と云うのがまず最初です。
by pooh (2009-07-21 22:19)
あ、あと。
> 亀@渋研Xさん
思ったんですけど、この本サブタイトルが実に秀逸です。
これで手に取ってくれるひともいそう。
by pooh (2009-07-21 22:20)
>うさぎ林檎さん
はじめまして、No.4560という者です。で、教えてくださってありがとうございます。
「ひげ受け」っていうと、「おか科」のもう一人の登場人物が頭に浮かんでくるんですが(この人だけ本物を見たことあり)、なんか――よく分からないながらも想像してみる――どうなんでしょう。
正直、これが一番鳥肌たったような。でも、実際カッコいいし、どうなんだろ。
--
置き場について。
なんか試しに使ってみたくなったので、ある程度時間が経ったら、ブッククロッシングに置くかもしれません。
これは捏造人格な話ですが、六さんならゆうこりんへも献本されてるはずなので、なんらかの同じ事務所の眞鍋かをりに読んでもらいたいなぁとか思ったり。
後は、ゆうこりんの焼肉屋さんの席まで案内される時間帯の暇つぶし用にとか。…って阪大傍にもあるんですね。昔の僕なら動いてたような気も。でもさすがに迷惑かなぁ。
by No.4560 (2009-07-22 01:29)
誰かAmazonにもレビュー書いて(^^
焼肉『小倉優子』に置いてもらうのはいいかも。
ていうか、小倉優子に献本したほうがいいんじゃないか?
by きくち (2009-07-22 01:37)
> No.4560さん
こう、有名人への献本、と云うと人選が微妙ですよね。ぼくも眞鍋さんはちょっとあたまに浮かんだんですが。
こう、影響力と云う点では献本先をアルファブロガーに、みたいなのも考えたりしたんですが、あのひととかあのひととかの名前が浮かんだんで、うぅむ、とか思ったり。
by pooh (2009-07-22 07:32)
> きくちさん
Amazonってそこで買わなくてもレビュー書けるのかな。
あと、ゆうこりんに献本、ってなったら六さん自分で持ってっちゃうかも。
by pooh (2009-07-22 07:34)
>うさぎ林檎さん
>ひげ受けとかオヤジ受けとか、ニッチでも需要があるらしいですよ。
ヒゲ受け・オヤジ受けと言えばこのお方の総受け同人誌が思い出されます。
http://image.blog.livedoor.jp/mumu69/imgs/9/e/9e948a13.jpg
>No.4560さん
>「おか科」のもう一人の登場人物
御本尊様が見てるどころか書き込んでいらっしゃる場所で何て事を!
御本尊バレは絶対に避けなければならない禁忌ですよ!
・・・あ、正気度を失いたくない人は総受けとか御本尊とかの意味は調べない方が無難だと思われます。
by 氷村 (2009-07-22 15:23)
亀さん六さんは捏造人格なので
by きくち (2009-07-22 16:22)
>氷村さん
はじめまして。No.4560という者です。
> 御本尊様が見てるどころか書き込んでいらっしゃる場所で何て事を!
> 御本尊バレは絶対に避けなければならない禁忌ですよ!
えっ、そうだったんですか!
…と思わす書いちゃったんですけど、実は「御本尊バレ」の意味がよく分からなかったので、調べてみました。
……。("ナマモノ系"などであらためて検索)……。以後バレないよう、こっそり触れるようにします。
>poohさん
アルファブロガーだとbogusnewsさんの「おか科」関連記事を読んでみたいなぁと思ったりしてます。なんか間接的にはほぼ毎日見てるような気もしますが(汗
後はなんとなく"通風一直線"で検索したら、切込隊長関連のとこばかり上位で引っかかって笑ったんですが、レビューとか書く人じゃなかったよなぁ。取り扱うネタとしても違いますし。
>Amazonってそこで買わなくてもレビュー書けるのかな。
書けます。
(その際にレビューを書いた人、単に評価した人の購買情報も持ってかれることに、ごく最近気づきました。)
--
献本ってどういう範囲で行うものなのかよく分からないので無責任な発言ですけど、ゆうこりんへの献本って真面目に「あり」な気もしますね、色々な意味で。
(捏造人格の)著者達以外では一番登場回数も多いですし。
by No.4560 (2009-07-22 20:12)
こんばんは。
>No.4560さん
こちらこそ、はじめまして。
専門用語(御本尊)は知りませんでした。でもリアルは不味いだろう(というか、ぶっとばされそう)と思って○○○さんにはふれなかったのに・・・・。
今Amazonの「おか科」を見たらタグが
・complex system
・mathematics
・physics
・statistical mechanics
・critical thinking
・media literacy
・pseudoscience
・ニセ科学
になってますねぇ・・・最後の一つ以外は、固いっ!わかりにくいっ!!
一方、「なぜ宇宙人は地球に来ない? (PHP新書) 松尾貴史」のタグは
・と学会
・ニセ科学
・マスコミ
・反オカルト
・懐疑主義
・超常現象
なんで「と学会」?
取りあえず「と学会」のタグがついた方が売れるというか、気がついて貰いやすいのではないでしょーか。
by うさぎ林檎 (2009-07-22 21:05)
> 氷村さん
> このお方
うががががががが。
> 御本尊
なんとなく意味はわかります。
この場合のご本尊はそのあたりの耐性は高いと思いますが…うがが。
by pooh (2009-07-22 21:50)
> きくちさん
こう云う展開になるのもよくできたキャラならではかも、と思わなくもないです。
by pooh (2009-07-22 21:52)
> No.4560さん
bogusnewsだと逆にいじりにくいかも。
ちょっと微妙なのは、書物としてのターゲット層に食い込む著名人ってどのへんなんだろうなぁ、みたいな辺りですね。逆に稲葉先生とかいいのかもなぁ、みたいに思ったり。
by pooh (2009-07-22 21:55)
> うさぎ林檎さん
とりあえず、カタいものを柔らかく書いた、と云うような趣の本なので、分類困難な部分もあるんでしょうねぇ。ご紹介のタグ、けしてまちがってないし。
by pooh (2009-07-22 21:58)
いや、タグのうち
complex system
mathematics
physics
statistical mechanics
は間違っています。
僕が専門書を書いたら、これでもいいですが、「おか科」にこれはまったくおかしい
by きくち (2009-07-23 01:04)
> きくちさん
タグだから、「関係ありげ」程度でいいんじゃないかなぁ。
ところでこのタグって、どうやってつけられるんだろう。共著者の物理学者としての属性からひっぱってきてるんですかね。
by pooh (2009-07-23 07:28)
亀@渋研Xさんのmixi日記より。
大森望さんによる「おかしな科学」の紹介が放送された大竹まことのラジオ番組のポッドキャスト。
http://www.joqr.co.jp/bbqr/podcast/shinshi090723.mp3
by pooh (2009-07-23 22:13)
Amazonのタグは、アカウントがある人なら追加できるようです。
いまは、横文字のタグはないですね。
ラジオ番組とPodcast、うちのエントリでも紹介しました。
http://shibuken.seesaa.net/article/124115424.html
by 亀@渋研X (2009-07-24 00:12)
> 亀@渋研Xさん
なるほど。タグ付けはだれでもできるんですね。
ターゲットユーザ層を考えると、放送メディアでの紹介はとても望ましいものだと思います。
by pooh (2009-07-24 07:25)
かぶった分をさきほど、近所にあたらしくできたカフェに寄贈してきました(ついでにビール一杯呑んできた)。こころよく受けてもらえました。
by pooh (2009-08-03 22:15)