SSブログ

オリンピックイヤー(フィギュアスケート) [みたもの、読んだもの]

グランプリシリーズも今週末のスケートカナダを残すのみ。
今期はオリンピックイヤーなので、グランプリファイナルは重要な国際大会と云うより、オリンピック出場への1ステップ、と云う意味合いが濃くなる。今期だれがファイナリストになれるのか、の帰趨がおおむね見えてくると、それぞれの選手の置かれている状況、と云うのがちょっと気になってくる。だれがバンクーバーに行くことになるのか。

枠数と選考基準

各選手が争っているバンクーバーでの日本選手の枠数は男子シングル3枠、女子シングル3枠、アイスダンス1枠。
で、日本スケート連盟が公表している選考基準はこちら(PDFファイル)。注目するポイントは(1)グランプリファイナルに出場できるか、そこで入賞できるか、(2)全日本選手権でどんな結果が出せるか、になる。

アイスダンス

あまり波乱のない種目でもあるし、故障とかなければ唯一のオリンピック特別強化選手であるリードさんちが順当に出場になるんだろうなぁ。ちなみにここんち、末の妹がやっぱりアイスダンスでグルジア代表で出場できそうな感じらしい。冬季オリンピックに家族3人出場。うむむ。

男子シングル

ふつうに考えればやっぱり、高橋大輔、織田信成、小塚崇彦の3人になる。めんたい王子南里くんも調子はいまひとつだし、無良くんも故障中みたいだし。中庭くんをあわせた3人はほぼ全日本選手権一発勝負になるわけだけど、きついよね。

3強のうち現時点でアドバンテージがあるのは織田のうつけ、ってことになるのかな。今期あきらかに安定感では頭ひとつ抜けてるし。考えてみるとトラブルもあって涙を呑んだトリノのリベンジでもあるわけで、そう云う意味ではよかったのかも(まだわからないけど)。

小塚くんも不安要素はあるけど(大輔やアボットあたりのできしだいでグランプリファイナル出場も微妙なあたりにいるし)、じゃあだれか他の選手におびやかされているか、と云うと先に書いたとおりの状況。怪我とかしなければオリンピックにはでられるでしょう。

で、エースのはずの大輔なんだけど、じつは今期のできがどれくらいのものなのか、ぼく自身のなかで腑に落ちていない。スケートカナダを見てからじゃないと見解が出せない感じ。ただスケートカナダで彼が充分に納得のいく演技を見せてくれた場合、それは自動的にグランプリファイナルから小塚くんを蹴落とす、と云うことになるわけで、なんかちょっと居心地がわるいなぁ。

いずれにせよ今年のオリンピックは、復活してサンクトペテルブルクから襲来してくる使徒を迎え撃つ、と云うのが全男子シングル選手共通のテーマだと思う。だれがその任務を担うのか、ってところかな。

女子シングル

3枠を争う選手がそれぞれなんかこぞってリベンジャーだぞ。ドラマティックとも云えるけど。

今回オリンピック出場を決められなかったら、浅田真央はほんとうに星回りにめぐまれなかった悲劇の選手、と云うことになってしまう。もう掛け値なしに。ちょっとそれはいやだ。
スケート連盟の判断、と云う考慮してもしょうがない要素を除けば、彼女に残されているのは全日本選手権一発勝負、と云うことになる(四大陸選手権の順位による世界ランキングのゆくえ、と云うのも関係しないわけではないけれど)。なんとかそこまで復調してくれないかなぁ。

安藤美姫は別の意味でトリノのリベンジ。総合的な技術でもメンタルでもトリノの頃よりは長足の進歩を遂げているのだけれど、それでも特にメンタル面での安定性は未だぜんぜん平均以下、と云うのが彼女の玄妙なところと云うか、なんかもう荒川さんとはまるきり違った意味で天才肌だよなぁ。
彼女はバンクーバーに向けて、グランプリファイナルで一手を打つ、と云うチャンスをすでに獲得している。NHK杯の悔しさ(優勝した大会で、悔しい、と云うのも採点競技ならではだなぁ)を払拭できる結果が残せれば。

実質的に今期が最後のオリンピックイヤーなのが中野友加里と村主章枝(いや村主さんはわからんか。でもなぁ)。意味合いもモチベーションのありどころも違うだろうけど、彼女たちにとってもやっぱりリベンジのシーズン、には違いがない。でもふたりともやっぱり、事実上全日本ワンチャンス。個人的には、とくに中野さんにはがんばってほしいなぁ(このままでは彼女もある意味悲劇の選手、になってしまう)。

そうして鈴木明子、と云う話になる。彼女の場合リベンジすべき対象は自分自身の失った数年間、と云うことになるんだろうけど(そして現時点で、それがモチベーションとしてもっとも有効に機能している選手、と云うことになるのだろう)。精神的な側面でだけ云えば、闘いの場にあることを「うれしい」と感じられる選手が強いのは道理だろうな、みたいに思う。

微妙な気分

こう云う話題は、ぼくみたいにそれぞれの選手の綺麗な演技、かっこいい演技をみたいだけの人間からするとどうも微妙な気分にさせられる。それが勝敗を競う競技だ、と云うのを理解しているつもりでも。その部分にリスペクトを抱いているつもりでも。
この時点で「浅田真央のグランプリファイナル出場の可能性」を語るようなひとたちは、それが同時に鈴木さんやジョアニーが不調をきたす可能性について語っていることになる、と云うのをどれだけ意識しているのかな。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

関連記事ほか

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。