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成熟はしても、完成はしない [よしなしごと]

何となくこのアルバムに入っている「天使たちのシーン」を連想した。
しかしなんで小沢はアルバムタイトルを変えたんだろう。

「愛すべき生まれて育ってくサークル
君や僕をつないでる緩やかな止まらない法則」
(「天使たちのシーン」小沢健二)

ぼくが最初にMacintoshを買ったのが確か96年の3月。誰も名機とは云ってくれないPerfoma6310だった。始めてのコンピュータ。インターネットが、普通のものになり始めた頃。
バンドルされていたPPPソフトで、ひどく苦労してインターネットにつないだ。でもこのPPPソフトはバグ付きで、結局数々のフリーウェアを探して(今ならオンラインで探すだろうけれど、当時は雑誌の付録のCD-ROMの方がコストの安い時代だった)、あれこれ試しながらなんとかネットを使っていた。
当時、市外局番0422地域にはSo-netくらいしかアクセスポイントを持っていなかった。そんな時代。

必要なソフトウェアはみんな手に入る状況だったから、さして難しいことをした訳ではなかったのだろうと思う。それでも、ハードルは高かった。ぼくの導師たちはみんなディシプリンを強いて来た。
TCP/IP、PPP、POP、SMTP、HTTP。当時はいくらかでも理解していないと、インターネットをまともに使うことが出来なかった。教わるしかない状況。導師たちは、まずぼくにネットワークに向き合う姿勢から問うてきた。

インターネットはみんなのものであること。その意味。
ネットワーカーの端くれとして守らなければいけないルール。そのルールの持つ意味。
参画することの怖さ、参画することの楽しさ。

これらを知ることのないユーザが、いつのまにか随分増えてしまった。
彼(女)らは、自分たちの行動がインターネットを危険に晒す可能性を、意識することはない。
自分がインターネットを支えるべきひとりのネットワーカーであることを実感しない。

ぼくだって遅れて来たユーザなので、偉そうなことを言えた義理はない。
でも、知らないことは、一人前ではないこと。
それって、面白くなかったりはしないんだろうか?

「すでにあるもの」ではなく、「自分も参画して作っていくもの」。
成熟はしても、完成することなく、つねに未来の可能性に向けて開いているもの。
そう云うものを使っている、と考えた方が、きっと楽しいと思うんだけどなぁ。


タグ:ネット
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