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スタンス [よしなしごと]

Judgementさんの疑似科学批判批判批判批判と云うエントリを読んだ。全くスルーされたら、それはそれで寂しいとお書きでもあるので、ちょっと(個人として)言及してみる。ちょっと大外っぽくなってしまいそうで、そこは申し訳ないけれど。

 『ニセ科学批判を行う人々をまとめて「一派」のように看做すことは全くの間違いである』とアナウンスしているのが「ニセ科学批判”まとめ”」と題したページである事に非常に矛盾したものを感じざるを得ない。
 

 「一派とみなすのは全くの間違い“という事にしたい”」というニセ科学批判側の欲求を察する事はできるけれど、これはあまりにも一方的ではないだろうか。
ニセ科学批判については、コミットしている個々人がそれぞれの視点から「ニセ科学」に関わる論点を見出して、それぞれについて議論を交わすことでこれまで進んできた部分があって。でも。議論の目的は「ニセ科学批判とはこう云うものである、と云う理解を共有しよう」と云うよりはむしろ、他の論者の見識や思考を取り入れることで自分の理解やロジックを強める、と云う部分にあったと思う。
その意味で、ニセ科学批判まとめはどちらかと云うと、どんな論点についてこれまでどのような議論があったか、と云う見取り図のようなもので。
ある意味ニセ科学批判にコミットしているもの同士の議論やそこでの結論はコップのなかの議論でもありえて(現実問題ニセ科学批判はたいして増えても流行してもいないわけなので)、当然ながらそこではある程度共有されている理解も、そこに参加していないひとについては知らなくて当然のこと。なので同じようなニセ科学的言説も登場するし、同じようなニセ科学批判批判も登場する。このへん、ぼくなんかのスタンスだと「何度もおなじことを云う」と云う対応になるのだけど、なかなかそんな面倒で不経済なことはふつうはしていられない(またおんなじこと云ってるよ、とか嘲笑されたりもするので、ぼくみたいに無神経な人間じゃないと、まぁふつうは嫌になる)。
そのあたりでこれまでどんな議論があったか、と云うリファレンス先、と云うのがもともとの意義で。このへんニセ科学批判まとめに主要にコミットしているおふたりが、どちらかと云うと自論を発信すると云うより、議論を深めると云うスタンスの方々である、と云うことにもあらわれているようにも思う。
要するにこれまでの個々の論点と議論(およびその過程で共有された認識)の集積であって、けして「ニセ科学批判とはこのようなもの」と云うのを規定することを目的としたものではない、と云うこと。まぁ、結果として共有されてきたものの集積が全体像に見えてくる、と云うことは生じうるしへんじゃないけれども、それはそもそも順序が逆で。
と云うわけなので、じっさいのところおっしゃるような矛盾ではないのではないかと思うんだけど、どうかな。

ついでに云うと一方的と云う云い方には異論があって。これはニセ科学批判まとめが無人称のコンテンツであるから一方的に見えるだけ、じゃないかな(とは云えそこに収められているのはだいたい「誰かが云った」ことだし、多くのページにはそこに記載されている内容に関係する議論へのリンクがあるので「誰か」を追うこともできるんだけど)。多くの場合ニセ科学批判批判が具体的な誰かではない「ニセ科学批判者」を対象に発せられる言説であることからすると、ちょうどひきあっている、と云うようにも思う。

で、全体としてニセ科学批判にコミットしている論者には、たしかに多少なりとも「一派とみなすのは全くの間違い“という事にしたい”」という欲求を抱いていると云う傾向はみられると思う(すくなくともぼくにはわりと強力にある)。なんでそんな欲求があるのかと云うと、それはまたひとそれぞれではあるのだろうけど、ぼく個人の話をすれば例えば論者間に同調圧力が発生したり、一派となることによって「敵・味方の議論」に陥ることを回避したい、と云うのがある。どちらも往々にして生じがちで、とくに後者は議論を勝ち負けを目的にするようなものにまで矮小化することにつながるので(一派のくせになんで意見が違うんだ、みたいな難癖も飛んできたりするし。そりゃ個々人で意見がちがう部分はあるさ。でもおなじ部分もある)。

で、ひっくり返すと、ぼくとしてはニセ科学批判を「特定の一派」が「別の一派」に対して仕掛ける「敵・味方の議論」である、とは捉えてほしくない。たぶんこの文脈では、ニセ科学批判をどう云うものとして捉えてほしいか、と云う部分においてのぼくの欲求と云うのはそれだけであって(いやほかにもあるかもだけど)、でもってこのことはニセ科学批判にコミットしている論者同士でもかならずしも(きっちりと重なるかたちでは)共有されていない。そう云うものとしてニセ科学批判をおこなうことが有効ではないのではないか、と云う点についてはそれなりの議論の積み重ねがあったように思うし、認識はゆるく共有されているようにも思うけれど、たぶんぼくとまるきり同様の認識の方と云うのはいらっしゃらないだろう。
で、それはそれでよくて。なにかしら自分の議論に対してほかの論者の主張なり論調なりが反するものである、と思えば、それはその論者の主張を批判し、議論すればいいだけのこと。
 「いや、理由はきちんと言っているよ」と言う人もいるだろう。
 しかし、それは誰にとっての理由だろうか?
基本はそれぞれの論者の「自分にとっての理由」であって、自分が発する言説に触れる際に、できればその理由に基づくバイアスまで踏まえて判断してくれるといいなぁ、と云うようなことだと思う(このことは「一派」を構築することを拒む以上、けっこう大事なことだったり)。で、そのあたりについて口にする論者はたいていの場合、自分の言説をなにかしら個人的な動機から離れた、なんと云うか社会正義の公的な追求のようなもの、と捉えられることを危惧しているんじゃないか、とか考える。いやそう云う側面もあるんだろうけど、そう云う言説がなんか論者の個人性から離れて展開されるのって、怖いじゃないですか。

で、Judgementさんの議論はここから本論となるんだけど、対象となったTAKESANさんとmzsmsさんの議論についてはぼくはコミットしなかったので(この件については、たまたまコミットしなかった、と云うわけじゃなくて、このへんの部分の考え方についてはぼくとTAKESANさんのあいだで以前から相違があるから)、ちょっと言葉尻みたいになっちゃうかも。
 となれば、否定されたニセ科学支持者だってこう言いたいはずです。
 『もし調べた上で書かれたのだとすれば、調べ直して下さい、と申し上げたいです。』
こんなふうに云ってもらえれば、いろんな齟齬があきらかになって、そこからふくらむ議論もあるだろうなぁ、みたいに思ったりもするんだけど、あまりそうは展開してくれないんですね(うちの過去エントリで参照可能な複数の実例あり)。で、そう云う展開にならないこと自体がまたそれはそれで批判対象としてのニセ科学と云うものの性格にもつながってくる部分のように思うので、あんまり相対主義的に捉えていただかないほうがいいのじゃないかな、とか思ったり。
 「お前の感情なんて知ったこっちゃねーよ。実際のニセ科学批判は、お前の考えるような奇麗事じゃねーんだよ」

 と言われたらそれまでの事。
こう云う種類の云いまわしは、むしろ頂戴することのほうが多いよなぁ、とか思ったり(「現実を見ろ」とか「商売はそんなに甘くない」とか「学生さんですか?」とか)。ニセ科学批判がそらぞらしい綺麗ごとにならないように、嘲笑われながらも努力しているひとが多いように思うけど。
 ...ただし、その場合は本気でニセ科学批判批判側へのトラバーユを考える事にする。
これってものすごく歓迎されると思う。いや皮肉でもなんでもなく、すくなくともぼくは喜びます。具体性のないメタ議論や敵・味方フレームにおちいらないニセ科学批判批判は、たいていいつも待ち望まれているんじゃないかな。いやそりゃ批判されればへこみますけどね。
でも、ニセ科学を批判することとニセ科学批判を批判することは、べつだん営為として矛盾した行動、と云うわけではないと思いますよ。たいていは同時にやってると思うし(自省、ってかたちをとったりもするけど)、批判、と云うのはそう云うものでしょう。
 罵倒されても蔑まれてもいいから、そのかわりスッキリできる解説を私にください。
この解説をする資格がある、と自分で思っているひとはひょっとしたらいないかも(すくなくともぼくは思わない)。当座の共通認識に近い部分が掲載されているのがニセ科学批判まとめで、それでも納得できない、と云うわけですもんね。
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PseuDoctor

こんばんは。

過分なお言葉有難うございます。
ちょっと色々と思うところはあるので、また後日改めてコメントします。
by PseuDoctor (2009-04-16 23:22) 

技術開発者

こんにちは、皆さん。

新しい記事をお書きになっていますね。
http://naked-kings.blog.so-net.ne.jp/2009-04-17

この記事の中の「覚悟」の部分が主張されたいことの中心かなという気がします。

ただ、「くだらん」の一言で切りすてたくなる程度の主張ではあります。
人は否応なしに、「どろどろ」の世界で現実に生きている以上、その中で覚悟があろうが無かろうが生きるにすぎませんよ。それを「選択可能」のごとくに言ったからといって、選択可能になるものでもありますまい。

by 技術開発者 (2009-04-17 04:41) 

pooh

> PseuDoctorさん

まぁ、なにか詰めてお考えにならなければいけないようなことでもないかも、とは思いますけどね。
by pooh (2009-04-17 07:36) 

pooh

> 技術開発者さん

Judgementさんは、ぼくがどんな角度からどんなアプローチをしてきたか、と云うことについてご存じないはずはない、とか思うんですけどね。だから充分なはずだ、と云うことを主張したいわけではまったくないですが。
by pooh (2009-04-17 07:38) 

技術開発者

こんにちは、poohさん。

ずいぶん前ですが、「特急列車内のレイプ事件」関係ま話をした事を覚えていますか?

私の研究を手伝ってくれている年配の女性の方が「犯人も許せないけど、『みて見ぬふり』をした周りの乗客も許せない」とお怒りなので、つい私が「じゃあ、息子さん(成人された息子さんもおられるのでね)に『お前は止めに入るんだよ』と言いますか」といぢわるな事を言ってしまい。「それはできない」とえらく考え込んでしまわれたのね。私は或る意味「後先考えない」という部分を持っていますから止めに入って怪我する可能性の高い方じゃないか(現実にならないと分からないけどね)と思っているけど、私とて少なくとも自分の息子にそうは勧めません(笑)。ただ、誰かが止めに入り、そして周りから「そうだ止めろよ」と同調する声があがった時で良いから「そうだ止めろ」同調して声を挙げる程度の事はできる人間になって欲しいと願っています。たとえ、相手から睨まれたら人の背に隠れるくらいの「みっともなさ」があってもかまわないくらいに思っています。どれほど「みっともなく」ても、人間の持つ「どろどろ」の中でそういう同調を行う部分こそが、最初に止めにはいるオッチョコチョイの背中を押すのじゃないかと思ったりもするんですね。特急列車のレイプ事件の時、私が感じたのはやはり世間が陥っている二分法的な意識である訳です。「止めるか見て見ぬふりをするか、そのどちらかに特化する」みたいな感じです。

なんていうか、宇宙最強の反駁というのは「それがどうした」だというのが銀英伝にあったかと思いますが、「議論の世界はどろどろだよ」「それがどうした」「あんたら覚悟がないよ」「それがどうした」「私はそれは良くないと思うよ」「それがどうした」の世界で「くだらん」と切り捨てたくなる訳です。

by 技術開発者 (2009-04-17 09:04) 

ちがやまる

そこで返し技を使うんですな。
「どろどろだよ」「それがどうした」「なぜ『それがどうした』と言えるんだ」「・・・」?

by ちがやまる (2009-04-17 12:09) 

うさぎ林檎

こんにちは。

”言論の世界”、”「ニセ科学批判側」の勝ち””、「ニセ科学批判側」に重大なダメージを与えようと云々・・”以降の戦略、”科学の世界なら「合理的・論理的」であれば、それだけで勝利をつかめます”

正直言って、どれもピンと来ません。便利な魔法の呪文なぞあるわけもなし、どっちでもいいんじゃないかなー?
ちなみに私にとって”ニセ科学批判”は「余所様に迷惑を掛けるな」の言い換えみたいなものです。
by うさぎ林檎 (2009-04-17 13:12) 

黒猫亭

よく存じ上げないのですが、Judgementさんってこう謂う厭味な感じのことを仰る方でしたっけ。

多分「外」からの見え方と、それに対する戦略性みたいなお話をしておられるのだと思いますが、そう謂う意識が現状のニセ科学批判の言論に欠けていると大雑把に括ることが妥当なんでしょうか。poohさん辺りはかなりそう謂う部分を意識した上で言論を展開されていると思うんですが。

それと、ニセ科学批判の言説とニセ科学批判をよくご存じない方との軋轢と謂うのは、多くの場合、「ニセ科学批判の言論は、一般的な意味での市民運動のように具体的な目的を達成する為の組織化や統制の動きではない」と説明することに多くの労力を費やしていますし、これもまた一種の戦略性なのではないかと思います。

それこそ複数の実例において、合目的性に基づいた意見統制や組織化を行わないのがニセ科学批判の言論の総体的な在り方だと説明してきたはずなのですが。
by 黒猫亭 (2009-04-17 14:00) 

TAKA

今週の納得:【ニセ科学を批判する人の想いは別々なの。まったく同じじゃないのね。ニセ科学批判一派ですって?誰かさんの幻想ですわ!】

ニセ科学批判一派とは、一体誰と誰のことなのでしょうか?
メンバー制なのかな。会費とか取られるのかな。メンバーに成る条件とは何ざんしょ?(ガムランでテルミンな人なら、即日入会オッケーとか?)

ちなみに私の場合、常に脳内でニセ科学的な言説が湧いて出ている状態です。
その都度、己に向かって「うんうん、素晴らしいアイデアだね。…って、それは科学じゃないつーの!(怒)」と、乗りツッコミを入れている次第ですorz。
広い視点で社会の将来を憂える御方ほど、多くの人々に訴えている訳ですね。そう、poohさんやきくちさんの事です。(具体例を挙げました)
・・・・・・・・・・・・
Jさんの御言葉
>ただし、その場合は本気でニセ科学批判批判側へのトラバーユを考える事にする

これは期待大ですね。
何しろJさんといえば、ABOFAN氏を相手に数々の鋭いツッコミを見せてきた御方です。こrからは、ニセ科学批判者たちの意外な盲点を、次々に突いてくれる訳です。

ニセ科学支持者たちさえも、思わず唸るのではないかと。
やがて全てのニセ科学支持者たちが、「やはり、本物の科学の方が面白いよね(^^。」と成ります。その日が来たら、今のニセ科学者たちの役目も終焉ですね。
Jさん御本人はもちろん、長年の疲労が蓄積したpoohさんやきくちさんも、ゆっくりコーヒーが飲めるというものです。安泰の老後ですね。
・・・・・・・・・・・・・
ところで、私も以前はニセ科学批判の有様には、否定的なものを感じておりました。「絶望した。科学素人に対して物言いが厳しいので、絶望した!これでは、有効なニセ科学批判に成っていないじゃんっ!」
しかし、今は考えが変わっています。「まずは、自分の思考を鍛えるのが先。いろいろな科学知識を学んで吸収しないとね。正義のニセ科学批判批判者に変身するのは、老後の楽しみにとって置くのね。」

人様の行う批判が、当初の期待よりも荒いものだった時は、ガッカリしますね。世間で偉いと評判の論者が、「はいはい、この議論は私の負け。それで満足なんでしょ。別に良いもん。だって本当は、私の勝ちなんだから!」などと開き直られた日には、尚更ガッカリです。

しかし、「この私が、あの御方に代わって、より多くの読者から賛同を得られる程の、光る批判が出来るんかいな?ああ、無理です。だってまだ、実力不足なんだもーん♪」修行不足を痛感する次第です(-_-;。
by TAKA (2009-04-17 17:09) 

pooh

> 技術開発者さん

まぁでも、体勢を整えて、充分なこころがまえをしてから声をかけたほうがいいわけですよね。
基本的に、Judgementさんがおっしゃってらっしゃるのはそう云うことかと思います。
by pooh (2009-04-17 22:00) 

pooh

> ちがやまるさん

メタの泥沼ですな。
by pooh (2009-04-17 22:00) 

pooh

> うさぎ林檎さん

ひとそれぞれ問題意識のありかは違う、と云うだけの話、とも云えるんですよね。
それじゃまずい、と云う部分についてJudgementさんはおっしゃっているんだと思いますが、そのことがぴんと来るひとも来ないひともいるだろうな、と思います。でぼくとしては、それでいい、みたいに考えます。
by pooh (2009-04-17 22:01) 

pooh

> 黒猫亭さん

こう云うJudgementさんの書かれようこそ、「混沌とした言論の世界」を意識されたものなんじゃないか、みたいに思うんですね。例えば言及先で、「罵倒されても蔑まれてもいいから」みたいにお書きですよね。だれも罵倒したり蔑んだりしないのがわかっていても、こう書いておけばなにか反論があったときに「罵倒された! 蔑まれた! こわいよう!ごめんなさいごめんなさい」みたいな反応をして、読むひとの印象をコントロールできる、みたいな。その実例を示されている、と云うふうに受け止めました。

> poohさん辺りはかなりそう謂う部分を意識した上で言論を展開されている

いや、結果として、ぼくの発する言葉はだいぶナイーヴで突っ込みどころ満載で隙だらけで、それこそイノセントにはみえるだろうな、とは思います。そのことをどう捉えるか、は読んでくださるかた次第ですけど。
by pooh (2009-04-17 22:02) 

pooh

> TAKAさん

> ガムランでテルミンな人なら、即日入会オッケーとか?

それはニセ科学批判周辺のすげぇ狭い部分を猛烈にニッチな角度で捉えてると思います。

> 安泰の老後ですね。

きくまこはともかくぼくはそんなぢぢいじゃないです。
by pooh (2009-04-17 22:02) 

bonta

はじめまして
poohさんの記事をいつも楽しみにしている者です。
私はガムランと近いですがジェゴグが結構好きな人間です。(一回のステージで楽器の2割ぐらいは”縄が切れて”破損するやつ)
私なんぞ、きくちさんの一派なんていわれたら大喜びなんですけどね。
実際は考えていることに一部共通点があるっていう程度でしょう。
私の考えは、偽ブランド糾弾に近いです。人を欺いて儲けるやつが跳梁跋扈する社会はいやだ。まじめに商売している人が努力して得た信頼や成果物をずるいやつに掠め取られる社会はいやだ。という感じです。
行動にいたっては共通点はさらに少ないでしょう。私はネットではごくたまにコメント書くだけでほとんどROMで。
ただ自分の会社がにせ科学の暗黒面に落ちそうなときに、できる範囲で何とかして引きとめようと考えているものです。
(これがまた超大手製造業の癖して危ういんです。)

> 黒猫亭さん
> Judgementさんってこう謂う厭味な感じのことを仰る方でしたっけ。

時々自分のキャラクターを作りこんで発言されていましたし、今回も「試しに自分で波風を立てたいと思います」と断って始められているので、
私は、これはひょっとしたらすべてが議論喚起のために仕込んだ演技かも、、、なんてことも勘ぐっています。
ただ 一瞬ですが「ダークパワー メイカップ!」というJudgementさんの声が聞こえたような。空耳かな。
by bonta (2009-04-17 23:25) 

TAKA

bontaさんの御言葉
>ひょっとしたらすべてが議論喚起のために仕込んだ演技かも

私の場合、最初は「Jさん!…これは釣りエントリーですか?」という感じでした。以前から私は、「Jさんは違いの分かる大人の論者。本質を見抜ける人。」という印象を抱いていたためです。
ただし、Jさんの「イノセント」というエントリーを読んだときは、「本気かも。Jさんの思い描くニセ科学批判の仕方と現実のずれに、絶望したのかも。」という考えに至っております。もしや、私の予期せぬどんでん返しが、今後起こるのかしら?
・・・・・・・・
リンク先では、Jさんの意見に賛同する御方も出始めたようですね。「そうだ、私も早く駆けつけねば!」と一瞬あせりましたが、今は待機状態です。なんとなく、場違いな気が微妙にしますもので。
・・・・・・・・
>ジェゴグ

気になったので、ネットで調べました。
なるほど、竹で出来た楽器なんですね。ネット上の動画で少し聴いただけですが、いい音出てますねえ。そういえば、実家の山に孟宗竹の林があったな。う~む、「ジェゴグモドキ」くらいなら、自作できるかも(^^?
…と思ってよく調べたら、簡単には作れそうに無いですなorz。というわけで、今はただ、その音色に包まれて幻想の世界に…。
by TAKA (2009-04-18 00:53) 

たかぎF

元の mizusumashiさんとのやりとりについてはあまり追ってないのでよくわからないんですが,とりあえず,まとめWiki に書いてある「定義」についてコメントしてきました.
まぁあの Wiki も,どういうものなのかっていう説明を全然書いてなくて不親切だなぁ,という自覚はあるので…えーと,そのうちなんとかします.

by たかぎF (2009-04-18 01:48) 

TAKESAN

今晩は。

>bontaさん
▼引   用▼
私は、これはひょっとしたらすべてが議論喚起のために仕込んだ演技かも、、、なんてことも勘ぐっています。
▲引用終わり▲
される方は堪ったものじゃ無かったり(笑)

個人的には、ABO FANさんの発言と同様に扱われたのは、さすがにあんまりでは、と思いました。文脈とか経緯とか違わな過ぎない? って。

後は、仮定が多過ぎるのと(もしそうならば、とか、こうも読める、とか)、あらかじめどうくるかも読んだ上で構成しているだろうな、というのが気になりました。ありていに言うと、そんな事してどうするんですか、という感じなんですが…。

mizusumashiさんの件は、私は初めから、ニセ科学の話と科学哲学の話が組み合わさってて、そこに混同がある、と感じて書いたものだったのですが、うーん、コメント欄の展開が錯綜したかなあ。セクショナリズムに関しても、あんまり馴染みの無い言葉だから説明してもらいたい、と思ったのでした。

て言うか、私は、こういう言葉を使ってはならない、的な事をそんなに言わない人だと自覚してるんですよね。使わないでくれ、とは言うかもですが。
だから、意味を説明してくれませんか、と訊くのがすごく多いのですが、それが強く責めて(攻めて)いるように見えるのかも。
私に言わせると、言葉の意味に共通了解無くしてコミュニケーションが出来るものか、という感じなのですけれども。
by TAKESAN (2009-04-18 02:25) 

pooh

> bontaさん

いらっしゃいませ。

ジェゴグの音源はコンピレーションを別にすると2年ほど前にオーディオベーシックの付録でついてきた本家スアール・アグンの録音しか持ってないんですけど(オーディオに興味ないくせに付録目当てで買う)、なんか生で聴いたらぜったい意識をどこかに持ってかれるよなぁ、とか感じたりします。

ニセ科学って、いろんな問題が内包されているじゃないですか。そのどの部分に、どんな問題意識を持ってアプローチするか、と云うのはどうしてもひとそれぞれだと思うし、それでいいと思うんですよ。誰かが重視しない問題点だって、それが存在するのは確かなんですから。
by pooh (2009-04-18 05:47) 

pooh

> TAKAさん

ああ云うふうにお話を持っていっている以上、あそこにあるのがJさんの「素」ではないと思ってるんですけどね。
でもまぁそれって、最終的にはわからないことです。ここでのぼくが素かどうかわからないのとおんなじで。

ジェゴグはたぶん、材料になる巨大竹が日本では入手困難じゃないかなぁ。でもTAKAさんならティンクリックくらいはつくれちゃうかも。
by pooh (2009-04-18 05:52) 

pooh

> たかぎFさん

いまの状態でも、リファレンス先としては重宝させていただいてますけどね。
ごゆっくり、です。
by pooh (2009-04-18 05:54) 

pooh

> TAKESANさん

いや、今回のJさんの言説には理不尽に感じられる部分もたくさんあって。でも、それはたぶん意識されてのものだとは思うんですね。

> 言葉の意味に共通了解無くしてコミュニケーションが出来るものか

でもまぁ、コミュニケーションと云うのがそう云うものだ、と認識されていない方も少なくなかったりはするわけですよね。
by pooh (2009-04-18 05:57) 

うさぎ林檎

おはようございます。

悪趣味を属性にお持ちなんでしょうか、4月1日におやりになれば良かったのに・・・。
でもなんとかホイホイみたいに、ワラワラと寄ってきているのが笑えると言えば笑えます。
by うさぎ林檎 (2009-04-18 09:16) 

黒猫亭

>poohさん

>>こう云うJudgementさんの書かれようこそ、「混沌とした言論の世界」を意識されたものなんじゃないか、みたいに思うんですね。

その「混沌とした言論の世界」には、まあ具体的な心当たりがないでもないですけどね(笑)、正直言ってそう謂う印象操作が上手く行った実例を識らないので、ちょっと先を読みすぎかなと思わないでもないです。大概その手のあざといやり方って、自分に跳ね返ってくるじゃないですか。

個人的には、ネットの議論で唯一怖いのは「こいつとこいつの間の個人的な喧嘩」の次元に議論を引きずり降ろすことが出来ることだと思います。そうなると野次馬しか関心を持たない。これは意図的にそう仕向けることは出来るだろう、つまり、くだらない議論をする人が共倒れを狙うことは出来ると思うんですよ。

それ以外だと、巧んだ印象操作って透けて見えますよね。

>bontaさん

何というか、侮れないヒトだなぁ(笑)。poohさんにはガムラン、オレにはセラムンで切り返してくるとは、芸が細かいにもほどがあります。

Jさんの件については、多分あの方が本当に仰りたいことはもっとシンプルなことなんじゃないかと思うんですが、捻りすぎじゃないかと(笑)。
by 黒猫亭 (2009-04-18 10:01) 

pooh

> うさぎ林檎さん

属性、と云うか、むしろ芸風かと。
by pooh (2009-04-18 10:10) 

pooh

> 黒猫亭さん

> そう謂う印象操作が上手く行った実例を識らない

ぼくもそうです。なんと云うか、やめといたほうがまだよかったのになぁ、みたいに思うことのほうが多い。

文章でなにかを語ることはいずれある程度は読み手の印象を操作しようとすることではあるんですが、その操作的な部分が見えてしまうと完全に裏目なんですよね。もちろんそのあたり高度な技巧をお持ちの方もいらっしゃるんですが(単体で芸として楽しめるような)、たいていは当人の「操作に走る肚のうち」を晒す結果になったり。
いや、ここでのJさんがそうだ、と云う話ではないです。
by pooh (2009-04-18 10:18) 

たかぎF

印象大事だよね,っていう,大雑把な話でいうと,そりゃそうだよね,って思うわけですけど.
「外」からの見え方,っていう話だと,遠目に見ればこの Jさんとのやりとりも
「なんかニセ科学批判の人達がごにょごにょ揉めてるよ〜.何? 内輪揉め?」
みたいに見えるんだろうなぁ,と,ぼんやり思ったりするわけです.

批判を受け入れないのはダメだと思うし,お互いに批判しあいながら有効な方法を探るってのは大事だと思うんですけど…うーん,なんか最近バランスが悪い気がしますねぇ.
by たかぎF (2009-04-18 16:30) 

pooh

> たかぎFさん

あぁ、まぁそんな気はします。これを「揉めてる」って呼ぶのなら年中揉めてるわけですけど。

どうもここなんかですねぇ、ポジション的にそう云う話を拾うケースが相対的に多くて、自分でも「なんだかなぁ」とか思ったりしてます。
by pooh (2009-04-18 18:35) 

亀@渋研X

こんちは。

具体的にJudgementさんの内心やねらいを思い描くことはできないんだけど、もどかしかったり歯がゆかったりするんだろうなあ。あの、アンケート調査を始めた方なんかと同じような感じがしたり。こう、とてもまじめで、あきらめが悪いというと失礼かもしれないんだけど、もっとうまいやり方があるんじゃないかとか、戦略的にどうよとか、なんでこうなっちゃうんだろうとか。で、そういう「これでいいのかなあ」てな思いを吐露することって、共有できなくても、とても健全なことだと思うのです。

そんでも「そうだよなあ」とか思いつつ、結局「自分にできることをやるしかねえなあ」なんですが。それがいいんだ、ってことではなく。

ところで。

たかぎFさんの

>「なんかニセ科学批判の人達がごにょごにょ揉めてるよ〜.何? 内輪揉め?」みたいに見えるんだろうなぁ

を読んで「あ。」と思いました。
ぼくも最初に同じようなこと思ったんですよ(笑)
んで、そういう見方で喜んでブクマする人がいないのを、「ブームが去った」と見る人がいたり、「そんなブームは、もともとはてな界隈にしかなかった」とか言う人もいたりするんだろうなあ、なんて思ったり(苦笑)


by 亀@渋研X (2009-04-19 05:00) 

pooh

> 亀@渋研Xさん

> 「自分にできることをやるしかねえなあ」

ひょっとするとこの云い方が開き直りに読めちゃったりもするのかな、みたいにも思ったり(「ビリーバーは説得できない」みたいに)。
これもこれでどちらかと云うと慨嘆なんですけどね。
by pooh (2009-04-19 05:59) 

技術開発者

こんにちは、皆さん。あまり良いたとえ話じゃないけど、「アルデンヌを戦場にする戦略的間違い」なんて話ができました。なんか「自由度の違い」みたいな前提の違いを感じるんです。

第二次世界大戦のヨーロッパ戦場でナチスドイツはフランスのアルデンヌの森を機甲師団で突破することで一ヶ月でフランスを落とした訳ですね。その話を聞いて、「フランスも戦略的にダメだよね、アルデンヌみたいな所を戦場に選ぶなんて」ていう人もいるかも知れないという話です。ちょっと待ってね、なんです。アルデンヌを戦場に選んだのはナチスドイツであって、フランスには選択権は無いわけです。もちろん戦いが始まるまでの政略的な部分で、ナチスドイツがアルデンヌを突破出来る機甲師団を持っているということを掴みきれなかった不備というのは有るんだけど、ナチスドイツがアルデンヌから侵攻してきたのに、「フランス軍はアルデンヌを戦場に選ぶなんて戦略的にダメだ」と言われても、なんとも言い様は無いわけです。

なんとなく「ニセ科学の蔓延」というのが置かれている状況を理解していない気がするんですね。社会に「いい加減な話は蔓延させない」みたいな良識というのがあった時代というのは、もはや遠い過去なんですね。マスコミは面白ければ、何でも取り上げておもしろおかしくもてはやすのが普通です。つまり国土は既に侵略軍の支配下にある中でパルチザンが防衛戦をやっているだけの状態です。そんな中で、「どこに戦場を設定し、とれほどの戦力を集め」なんて。まるで、荒野で軍隊の決戦をやるような戦略論に固執して、「戦略的にダメだ」と喚いている、どこかの士官学校の青二才の雰囲気を感じます。

by 技術開発者 (2009-04-20 08:40) 

pooh

> 技術開発者さん

ただまぁこう、個人的な話なんですが、こちらの現状を盾に至らない部分に対する批判を受け入れない、と云うのもなんと云うか取りたくない態度ではあったりするんですよね。それでも保有リソースと引き合わせて物理的に可能かどうか、と云う部分は現にあったりはするんですが。
by pooh (2009-04-20 21:39) 

田部勝也

>たかぎFさん「「外」からの見え方,っていう話だと,遠目に見ればこの Jさんとのやりとりも「なんかニセ科学批判の人達がごにょごにょ揉めてるよ?.何? 内輪揉め?」みたいに見えるんだろうなぁ,と,ぼんやり思ったりするわけです」

内輪揉めでいいんじゃないかと思うんですけどね。内輪揉め、大切ですよ、とっても。
ただの内輪揉めなんで、パッと見、一読して興味を持てなかったらスルーしていただければ良いわけで。必要ない人にはもうまったく必要ない話なんですから、そもそも内輪揉めっていうのは。
でも、内輪揉めがなくなってしまうようではダメだとも思うわけで。もちろん、内輪揉めの内容にもよるわけですけど……。

なんというか、「一派」とか「党派」とか「尻馬に乗って皆で寄ってたかってフルボッコ」とか言いつつ、「内輪揉め」すると「ブームが去った」と思うんでしたら、もうそれで良いです。「それで?」で話はおしまい。
by 田部勝也 (2009-04-20 23:31) 

pooh

> 田部勝也さん

あたりまえですけど、内輪揉め、と云うことばのニュアンスをどう捉えるか、なんですよね。
傍目に内輪揉めに見えるような種類の議論、と云うのは、おっしゃるとおり大事だと思うんです。ただ、それを「内輪揉め」として取り沙汰されるのはどうかなぁ、みたいなところは考えてみてもいいのかも、と云う程度で。
へんな話、そう云う方向からばかり光が当たりがちな現状、と云うのもあるので。

もちろん田部勝也さんのおっしゃる趣旨には全面的に賛成です。揉める、と云うとなんですけど、是々非々の議論がなくなったらそのほうがおかしいので。
by pooh (2009-04-21 07:33) 

たかぎF

もちろん批判的な議論は必要だと思います.それが "内輪揉め" に見えたとしても.
ただまぁ,戦術に関する議論ばかりしているうちにどんどん攻め込まれているというのはアホくさいので,バランスは大事だろうと.

あと,もし,
 「外」から見るとこういう具合にイタイ人達に見えるよ,それで引いちゃう人も居てもったいないからなんとかしたら?
という提案から巻き起こる議論によって,「引かないで欲しかった人達」がより引いちゃったりしたら,皮肉だなぁと思ったりしたわけです.現状では,そういう「外の人」まで届くほどの注目を集めているわけではないようで…いいのか悪いのかよくわかりませんが.

by たかぎF (2009-04-21 11:26) 

pooh

> たかぎFさん

これって、そう云う議論を拾ってきがちなぼくなんかも、再考すべき部分ではあるんですよねぇ。いや、「聞く耳持ってないわけじゃないよ」と云うのもあったんですが、それがどんな意味を持つのか、と云うのもちょっと考えないと。
なんと云うか、とりたてて楽しくもない議論ではあるんですが、耳目を集めがちなものだ、と云うようには思えてきました。
by pooh (2009-04-21 21:42) 

pooh

て云うかJさんを寂しがらせちゃいけないって思ったから言及したのに無視されてる。

い、いや、べつに無視されてもさみしくなんかないんだもん!
(とか書いてみたかっただけです。いまは反省している)
by pooh (2009-04-24 22:04) 

TAKA

そうそう、波風立っていたんだ、Jさんのところorz。私は、すっかり関心を失っておりました(^^;。
>poohさん
>Jさんを寂しがらせちゃいけないって思ったから言及したのに無視されてる

poohさんを恐れたのかしら?もしも完全論破などされたら、ABOFANさん相手に築かれたJさんの栄光に、傷がつきますから。

もっとも、私自身は期待しています。Jさんが、新しい道を示してくださる事を。Jさんに限って、次のような態度は無いと信じています。
あくまで一例:「皆さん、頑張ってね!詐欺師たちを論破してね!ニセ科学の被害に泣く人を、励ましてあげてね!」
あくまで一例:「え?僕は何をしているのかって?僕は傍観者なの。神の目なの。この安楽椅子から、離れちゃいけないの。」
あくまで一例:「ここから皆さんに、僕の思慮を見せつけてあげる!だって僕の言うとおりに動けば、多くの人に納得してもらえる批判の仕方をすぐに身につけ」

ちなみに私も、安楽椅子から離れたくない派です。詐欺師やニセ科学支持者との直接対話なんて、もう無理です。遠く離れた場所から叫ぶ姿勢こそ、賢き人の選ぶ道ですよねえ(-_-;ウ~ム。
by TAKA (2009-04-25 22:14) 

pooh

> TAKAさん

> 波風立っていたんだ、Jさんのところorz。

うちとか周辺部はまぁ、いつもとそんなに変わらなかったかも。

> 完全論破などされたら

べつにJさんを論破する、みたいなスタンスじゃぜんぜんなかったわけですけどね。

> 遠く離れた場所から叫ぶ姿勢こそ、賢き人の選ぶ道ですよねえ(-_-;ウ~ム。

ぼく自身はときおり、自分がすごく腰抜けなんじゃないか、とか感じたりもしますけどね。
by pooh (2009-04-26 16:30) 

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