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フィギュアスケート2008ロシアカップ [みたもの、読んだもの]

日本選手が村主さんしか行ってないので地上波放送はないかも、とか思ってたらいちおう東日本放送は放映してくれました。いきなり参加してない真央と安藤さんのほかの大会の演技からはじめたりしてちょっとずっこけたけど。

もともと村主章枝と云うひとのモチベーションのありか、と云うのはよくわからなかったり。メンタル面の安定、と云う意味では日本人の女子シングル選手のなかではとびぬけているけれど、それは現役最年長だから、と云うことではなくて昔からそう(荒川さんのようにメンタル、と云う言葉の意味が通常の人間とどっか違う「異星の客」キャラをべつにすると)。勝負師でもないし、旧採点時代の最後の頃にはなんか悟ったような発言も多かったりした。
でも、今に至るまで競技の場から立ち去ろうとしない。求道体質であるだけではなんか説明できないよなぁ、とかその辺思ったり。しかも今回の大会前インタビューでは「勝ちたい」とか口にしたりして。

演技そのものはよかったと思う。ジャンプも降りられていたし、村主さんのいいところはみんな出ていたし(つれあいはモロゾフとの相性の良さの可能性を示唆してました)。よかったと思うけれど、さて勝てるプログラムなのか、と云うことを考えると、3位と云う結果でもあるし、うぅむ。
この辺、もともと競技志向の意識が薄いような印象もあったので、なんかこう不思議な気分になる。彼女をリンクに立たせるものは、なんなんだろう。

それはそれとして、カロリーナにやっとエンジンがかかってきた感じ。シーズン後半に向けて、どのくらいまで持ってきてくれるのかな。
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黒猫亭

>>彼女をリンクに立たせるものは、なんなんだろう。

「アーティスト指向」ってのはどうでしょうか。「氷上の女優」だし、エイベックスだし(笑)。
by 黒猫亭 (2008-11-24 10:06) 

pooh

> 黒猫亭さん

いや、彼女について云えばそれはあんまり冗談にならなくて(^^;。ご本人の従来の言動からしても。
ただ、それが「競技」と云う場所に執着する理由にはあんまりならない気がするんですよね。まぁ実績的には、残念ながら一流のアイスショーで食べて行ける水準には少し足りない、って辺りだったりはするんですが。
by pooh (2008-11-24 10:39) 

黒猫亭

>poohさん

>>ただ、それが「競技」と云う場所に執着する理由にはあんまりならない気がするんですよね。まぁ実績的には、残念ながら一流のアイスショーで食べて行ける水準には少し足りない、って辺りだったりはするんですが。

なんか、哀しい話と謂うか、現実の残酷さ、みたいな話になりそうな気がするんですが。

真央とか美姫みたいに、飛び抜けた才能を持った人間がその才能を活かせる最適な道に進んで、厳しい訓練を積んで試合経験を重ねて、そう謂う人々が世界のレベルで覇を競うわけじゃないですか。才能で勝つのではない方向性としては、荒川静香みたいな在り方がギリなわけで。と謂うか、世界レベルの競技で勝ち残る人って、そう謂う人でしかないわけでしょう。

で、村主章枝と謂う選手は、そのどちらでもないように思うんですよね。飛び抜けた才能に恵まれているわけでもないし、アスリートとして強いわけでもなくて、コンスタントに上位に出てきて村主の芸を見せる、と謂うポジションに留まっている。

しかし、それ以外に彼女に何かあるかと謂ったらないんだろうな、と謂う気もします。多分、村主章枝と謂う人に一番向いているのがフィギュアスケートで、それでも総合的にはどんなに頑張っても1.5流くらいの実力で、それでもそこで頑張っていくしかない、みたいな。厭な言い方をすれば、選んだ場所が自分にとって最適でも、そこでトップに立てるとは限らないのが勝負の世界じゃないですか。

「勝ちたい」と謂うのも、どうも真央とか美姫みたいな闘争的なガッツと謂う意味ではないような気がしますね。そう謂う競技者としての在り方を肯定する証が欲しい、みたいな感じでしょうか。

こう謂う人が、とりあえずトップレベルに長いこと留まっていると謂う事実が、なんだか寂しいことなのかそうではないのか、それは考え方次第の部分はあるんじゃないですかね。
by 黒猫亭 (2008-11-24 11:58) 

黒猫亭

連投して申し訳ないんですが、オレは自分自身にまったくアスリート的な資質がない人間なので、逆に村主章枝の心情について勝手に想像していることがありまして。

たとえば、もしもオレが村主章枝だったとしたら、自分の試合中継のビデオを繰り返し何百回も観ると思うんですよ(笑)。これが真央とか美姫とか、況や荒川静香だったら、自分の演技のビデオを見ると「ここの踏切がよくなかった」とか「このジャンプは失敗だった」とか「ここで転倒したのはここがこうだったからだ」と謂う部分が物凄く気になると思うんですね。そこにはあんまり快感や満足がないわけで、次の試合に向けた改善ポイントの検証みたいな視点が先に立つと思うんです。

そこには克己の苦痛と裏腹の快感しかないわけですね。で、試合で常勝する超一流選手であればあるほど、自分の試合内容を見返すと謂うのは、欠点しか見えないしそれしか見る必要のあるものが存在しない苦しい自虐だと思うんです。

で、村主章枝だってそれは同じことだと思うんですが、根底となる認識として、演技中の彼女は多分一番美しい村主章枝なんだと思うんですね。素の本人を見ると、なんだか顔の造作が面白いし、喋り方が反芻動物みたいだし、スリムとかスキニーとか謂えば聞こえは好いけど、要するに鶏ガラみたいな骨張った体型だし(笑)、ストレートに美しいと断ずるにはかなり躊躇いがあります(回りくどいなぁ(笑))。

ただ、演技中の村主章枝って見違えるほど美しいですよね。競技としてシビアに内容を見ればまた別ですが、多分そこには一番美しく可憐だったり妖艶だったりコケティッシュだったりする村主章枝がいる。そこには根源的な自己愛を満たす何かがあるのだろうし、多分村主章枝はスケート靴を履いて氷上で演技している自分を最も愛しているのだと思うし、最も愛している自分が本当の自分の姿だと思い込むのは、誰でも同じなのではないでしょうか。

そして、おそらくそう謂う村主章枝が魅力的だと不特定多数の他者もまた感じるからこそ、フィギュアと謂う観る者の主観に訴える採点競技において村主章枝のポジションも存在の余地があるわけで、特段村主ファンではないオレも、村主章枝の演技は他に例をみない形で魅力的だと思います。

おそらく、彼女にとってのフィギュアスケートと謂う競技の唯一無二の意義と謂うのは、一番美しく一番愛せる自分が存在出来る場所と謂う部分なんではないかな、と、かなり勝手なブンガク的想像を巡らせている次第です(笑)。
by 黒猫亭 (2008-11-24 14:04) 

pooh

> 黒猫亭さん

おっしゃる感じはわかります。なるほど。

村主章枝が一流じゃない、と云う評価は、F1グランプリの本戦でスターティンググリッド4列目以降は一流じゃない、と云うような凄まじく厳しい基準での評価にも感じますが、そう云う競技では確かにあるわけですよね。

村主さん、(アスリートとしてではない)通常使われる意味での知性と教養は高水準にあるひとなんですが、如何せんあの喋りかたの印象がよくない。英語で喋っている時のほうが(彼女は非常に英語に堪能です)5割方賢く見えるのはどう云うことだ、とか思ったり。

彼女は日本の現役女子選手のなかではとびぬけて努力型の選手です。身体も固いし股関節に故障も抱えている、ジャンプも実際のところ衰えの見える状況にある。この状況下で彼女を支えているのは、確かにおっしゃるような部分かもしれません。個人的には、そうやってみずから獲得した美しさ、と云うのは、女性としてのより本質的な美しさだ、と考える部分もあるんですが。

ところで、天才、と云うものの認識を巡っては、荒川静香についてぼくと黒猫亭さんのあいだでは理解の違いがあるようです。彼女もまた「ジャンプしか取り柄のない日本人選手」として長年みなされてきたのを、他の要素を磨き上げることによって「どの要素も突出して
みえない」ところにまで持ってきた選手なので。おのれの才に甘える傾向がないだけで、むしろその天才性はもともと安藤さんより突出していたイメージがあります。
まぁ、それ以前に、よくわからないメンタルをしていて結果の確実性を恐ろしく欠く、と云うネガティヴな意味での「天才肌」な部分は、歴代の日本人女子選手でも突出したひとだったりもしますが(^^;。
by pooh (2008-11-24 21:49) 

黒猫亭

>poohさん

ブログを始めたばかりの頃に書いたことなんですが、女子アスリートってのは、容貌じゃなくてまず競技の実力で世の中に出てくるわけですから、たとえば芸能人的な意味で一般ウケしそうな容貌をセレクトすると謂うようなフィルターでは漏れてしまうような、規格外の容貌の人が出てくるんですよね。

ですから、まあ一般的な意味では「面白い顔」と謂うだけで終わってしまうような人も勿論多いんですが(笑)、フィギュアみたいな競技だと「規格外」でありながら独特の魅力を具えた容貌の人も出てきますね。

ブログの記事では当時「三人娘」と呼ばれた面子を採り上げたのですが、やっぱり絶対的な意味では異相の人ですよね、異相でありながらどこか魅力がある。村主章枝なんてのもかなり規格外なんですが、演技中の表情なんか視るととても魅力的ですね。それなのに、素の喋り方が物凄く変なんですよねぇ、惜しいことに。

>>村主さん、(アスリートとしてではない)通常使われる意味での知性と教養は高水準にあるひとなんですが、如何せんあの喋りかたの印象がよくない。

本人も気附いてないわけがないんですけどね。昨日今日TVに出るようになったわけではないんですから、なんで矯正出来ないんでしょうか。あれって絶対損ですよね、頭悪そうに見えると謂う以前に、なんだか表情として美しくない。顎関節に何か問題があるんでしょうか。

>>ところで、天才、と云うものの認識を巡っては、荒川静香についてぼくと黒猫亭さんのあいだでは理解の違いがあるようです。

すいません、はっきり言って荒川静香と謂う選手の資質については、よくわからないです(笑)。自分に競技を視る目がないので、競技について説明した言説を「そんなものか」と受け取る以外にないのですが、荒川静香についての一般的な解説と謂うのは、どうもよくわからないと謂うのが本音でして。
by 黒猫亭 (2008-11-25 19:02) 

pooh

> 黒猫亭さん

やっぱり、フィギュアスケートと云うのがスポーツであると同時に、どこか非現実な表現を可能にする世界だ、と云うこともあるんだろうな、と思うんです。でなきゃ太田由希奈が氷の上では掛け値なしに絶世の美女に見えることの説明がつかない。
で、ある意味、それってぼくからすれば女性の美しさの本質だったりもするんです。

村主さんの喋り方は、やっぱり大損だと思います。荒川さんとか彼女の妹みたいに、解説に向くとはとうてい思えない。あとコロッケに似てるのもどうかな、みたいな。
一時期安藤さんがあんな喋り方をしていて、「おねえさんの悪い部分は真似なくてもいいのに」とか云われてました。

荒川静香については、わかりづらいんです、たぶん。なぜかと云うと、全部が高水準にあるので。
例えば彼女のジャンプは、凄いものに見えない。他の選手で見られるような力みがいっさいないままで、ふわりと跳んでしまうからです。で、降りてからも間断なく次の動きに入ってしまう。ステップやスピンもそうです。どう凄いのか見せない凄さ、と云うか。
なのでたぶん、ぼんやり眺めているのが正解です。本人もどうせ、なんか晩飯のこととか考えながら滑ってるのに決まってるし。
by pooh (2008-11-25 22:21) 

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