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布教(2) [世間]

村上和雄氏と「サムシング・グレート」については前にこちらでちょっと触れた(おぉ、言及先のasahi.comの記事がすでにないぞ)。そしたら、どうやら村上氏が「正論」にコラムを書いたらしく、izaに【正論】村上和雄 すべての命はつながっていると云うタイトルでアップされている(どうでもいいけどizaってどうしてこんなに重いんだろう)。

ところでぼくのパスタファリアンとしての信仰上の立場は、前のエントリを書いたときよりもより正統の教義に近くなっている。すなわち、すべての宗教において世界を創造したと称される存在は、それがどのような名称で呼ばれていようとも(サムシング・グレートだろうが、親神様だろうが)実はすべて空飛ぶスパゲッティ・モンスターを示している、と云う考え方だ。
サムシング・グレートとは、すべての生き物の元の親であり、現在も休むことなく働き続けている、偉大な親のようなものではないだろうか。さらに、人類が作り上げてきた文明、科学、思想などの根源は、実はサムシング・グレートに由来していると考えている。
ここで云う「サムシング・グレート」こそが、実はスパモンなのだ。
ちなみに知らないひとももちろんいないと思うが、下にスパモンの神聖なる御姿を掲示しておく。

Flying_Spaghetti_Monster_2.jpg

これが一般的に信者によってイメージを共有されているスパモンの御姿だ。主にヌードル触手とふたつのミートボールでその御姿は構成されている(ただし、本来は不可視)。

今般、村上氏のコラムを掲載するという行為を通じて、フジサンケイグループはわれらの信仰の普及に協力しようと試みている、と解釈するのが、オーソドックスな立場にあるパスタファリアンの採るべき解釈だろう。
ところで、ぼくはフジサンケイグループについてあまりよく知らない(テレビはあまり見ないし、産経新聞もとっていない)。なので、物知りのぐーぐるさんに訊いて公式サイトにアクセスしてみた。
そして、そのロゴを見て目を疑った。不完全ながら、これはスパモンの御姿を模したものだ。ミートボールはひとつしか描かれていないし、触手はわずか3本。でも、信仰の厚いぼくのようなパスタファリアンなら見間違うことはない。一部では目玉マークなどと呼ばれているようだけど、それは世間をはばかってそう見せかけているだけだ。フジサンケイグループはわれらパスタファリアンのために陰謀をめぐらせてくれているのに違いない。
いったんそう思ってしまうと、確かにそう考えないとフジサンケイグループの行動には腑に落ちない不自然な点が多すぎる。具体的な例示はしないが、経営陣から一社員に至るまでの行動が、すべてスパモンへの深い思慕と敬意が見受けられるように思える。どこが面白いのかよく分からないバラエティ番組を平気で放送し続けるのもふつうに考えると不自然だけれど、おそらくはひとびとをスパモンへの信仰へと導くためのサブリミナル的なあんなこととかこんなこととかを仕込むためなんだろう、と考えると納得できる(適当なことを云ってるだろうって? 違うよ。全然違うよ。なんだなんだ疑うのか。まず信じてみるところからすべては始まると思うの。すぐれた感性をもったひとはそんなに簡単にひとを疑ったりしないものよ。反論するな)。

ところで、やはりこのあたりをご理解いただくためには、経典を読んでいただくことをお薦めする。

反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

反・進化論講座―空飛ぶスパゲッティ・モンスターの福音書

  • 作者: ボビー ヘンダーソン
  • 出版社/メーカー: 築地書館
  • 発売日: 2006/11
  • メディア: 単行本
本屋で探すのが大変だった、と云うだけでぼくはエントリをひとつ書いているくらいなのに、何回アフィリエイトリンクを貼ってもだれもここから買ってくれないのが不思議で仕方がない。やっぱりあきらかに不自然だから、おそらくなんらかのID論者による陰謀が、この経典の販売を阻んでいるのに違いない、と考えるのが妥当だろう、と思う。
ラーメン。


ところで(「ところで」の多いエントリだな)、ここまで書いたこととはあんまり関係ないんだけど。
ちょっとこちらのエントリで言及した瀬名秀明さんの「信じぬ者は救われる」についての書評で、「笑い」というもののつかいみちについて(どう読んでもやっぱり)否定的な書き方をしている。でもやっぱり、それって「使い方」なんだろうと思う。難しいけど。
タグ:ニセ科学 FSM
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コメント 15

TAKA

『もちろんマデ君の存在も、スパモン様のご加護を受けている。現在は、地下デパートで食べるハムで開いた口が塞がらない人々の心を、慰めている。
ちなみにサムシング・グレートの正体は、「グレートマジンガー説」、「グレート義太夫説」、「サムライとJ.J.レート説」など、エニシングである。』

>瀬名さんの書評

きくちさんを自ブログに誘い込むために、わざと気になるような記事を書いたのでは。あのエントリーだけコメント欄を開けたのを見て、そんな気がしました。自論を多くの人の目に触れさせることが、真の目的なのかもしれませんね。
by TAKA (2008-03-20 03:44) 

pooh

> TAKAさん

瀬名さんの目的がそれだとすれば、それはそれでありだと思います。

ただ、きくちさんは「パラサイト・イヴ論争」の時に、瀬名さんに対してアンフェアな言動をした中心人物ではけしてないんですよね。そのコミュニティにおける重要人物ではあるにせよ。その辺、どうお感じなのか。
by pooh (2008-03-20 07:21) 

pooh

あ、一冊売れたみたい。どちらさまか存じ上げませんが、ありがとうございます。

と云うことは陰謀はないのか。うむむ。じゃあなぜ売れない。嫌な気分になって来たので、その辺を突き詰めて考えるのはやめにしよう(と云うかそれ以前に売る気あるのかおいら)。
by pooh (2008-03-24 22:25) 

とおりすがり

やっぱり陰謀じゃなかったと思わせるようにしむけられているのです!それこそがまさに陰謀の証拠です。
乳首を露出し邪悪な風が吹いていないか確かめるのです!

by とおりすがり (2009-08-16 22:48) 

きくち

僕は、誰かが瀬名さんに対してアンフェアだったとは思わないけどね。

作品が作者の意図どおりに読まれなかった場合、作家はどういう態度をとるべきか。特に「べき」はありません。
怒るもよし、嘆くもよし。読者のせいにするもよし、自分が非力だと思うもよし。説明するもよし、非難するもよし。
です


by きくち (2009-08-17 00:28) 

pooh

> とおりすがりさん

> 乳首を露出し邪悪な風が吹いていないか確かめるのです!

そう云う教えはわが教会にはなかったと思うので(なかったよなぁ確か)いやです。
by pooh (2009-08-17 07:29) 

pooh

> きくちさん

あれ、またなにかあったのかしら。

> 特に「べき」はありません。

そうだと思います。で、その態度を読者がどう理解すべきか、にも「べき」はないですよね。
by pooh (2009-08-17 07:31) 

TAKA

【否定批判の声につらつら愚痴を述べるのもまた作者の自由なり】

>特に「べき」はありません

こんばんは。私の場合、「なるほど、そう来たか!」という返しに好感です。「偉い作者は、否定的な読者をも味方につける。」そういうものだと、勝手に考えている次第。

ちなみに、「この私は、時代を先取りしている。ついてこれない読者は鈍い。時流を読め。風を切れ。支持をくれ。賞賛して拝め。ていうか、空気を呼んでね!」という返しの作者さまも、もちろん大歓迎なのです(^-^?
by TAKA (2009-08-19 22:05) 

pooh

> TAKAさん

> 「なるほど、そう来たか!」という返し

こう云う「負けた」って感じ、快感ですよね。

> この私は、時代を先取りしている。ついてこれない読者は鈍い。

表現者にはこれくらいの肚の太さが望ましいなぁ、とは思います。
現実には作家も人間なので、難しいこともあるんでしょうけどね。
by pooh (2009-08-19 22:18) 

きくち

特にそれから何かがあったということはありませぬ。
『アンフェアな言動をした中心人物ではない』と書かれたので、じゃあ誰かがアンフェアな言動をしたの? ということですな

by きくち (2009-08-20 02:28) 

pooh

> きくちさん

結局は、この場合のフェアネスとはなんだろう、と云う話ですね。
by pooh (2009-08-20 07:27) 

きくち

そうです。
あるいはアンフェアとは何か
by きくち (2009-08-20 23:52) 

pooh

> きくちさん

これって一般化した共通認識がじつはあるようでないのかもしれない。
そうすると議論するしかないのかなぁ。でもポジションのある個人同士で議論して結論が出ても、敷衍は難しいのかもしれないですしね。
by pooh (2009-08-21 07:47) 

TAKA

今週の、お花畑な呟き:「幸せのためなら、ニセに人生を捧げてもいい。」「幸せのためなら、騙されてもいい。」「幸せのためなら、破産してもいい。」幸せのためなら、霊感商法もよい。ていうか、『信じていたのに騙された!金返せっ!』て、騒ぎすぎ。普通のビジネスだよ、霊感は。」
「自分が今まで稼いだ銭を全てインチキに貢いで一文無しとなり、残された子孫たちに嘲笑されながら彼岸に旅立つのも、ある意味幸せな人生と言えます。そう、自分の選んだ道なのです。もう、悔やみませんね。合掌。」
・・・・・・・・・・・
こんにちは。地球上には様々な宗教があるけれど、やはり「空飛ぶスパゲッティ・モンスター教」が一番です。

スパモン教は、信仰を押し付けない。
怪しい霊感商品を、押し売りしない。
「善意のボランティア」などという只働きを、強制しない。(信者を奴隷扱いしない)
贅沢な施設を、必要としない。

「そば」で見守るだけの、財布に優しいスパモン様。

地球滅亡が明日に訪れても、教祖のボビー氏がスパモン様の腕を借りて、我々を金星に運んでくれる。(ヌードル的エクソダス)

そして心の広い教祖のボビー氏ならば、面と向かって、「お前、金星は美しい大地やぞって言うたやんけ!ほんま、ええ加減にせえよ、おっさん!時間の無駄やったわ(怒)」
という台詞で我々が抗議しても、上品な言葉使いを好む某大阪の知事とは違い、笑顔でビールを差し出してくれます。(スパモン教は、人事すら泡として飲み干します!)
by TAKA (2009-10-14 21:54) 

pooh

> TAKAさん

そう、スパモンはぼくたち信者の心のなかに遍在し、なにも求めないし、どのような道徳も押し付けないのです。ぼくは海賊のコスプレもしませんし、信者らしきことはなにもしませんが、それでも内なる信仰心のみで充分、それ以上は必要ないのです。

スパモンが宇宙の創造主である証拠が、またひとつ明らかになったようですよ。
http://wiredvision.jp/news/200910/2009101323.html
by pooh (2009-10-14 22:02) 

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