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無原罪の主張 [世間]

kmizusawaさんのテレビ番組を問題にすることの伝わらなさと云うエントリを読んだ。まぁこれ、ニセ科学を論じるにあたって、直面している問題ではあるのだけれど。

こういう番組で言われることを信じちゃう人って、自分の日常で出くわす嫌なこと(会社での人間関係とか金銭問題とか)は全部前世のせいだとか運命だとか思って納得できるのかなあ。難しいこと考えたくなくて「前世ってことで」納得しようとしているのかもしれない。

と云うか、「前世のせいなので自分には問題がない」と云う認識なのではないかと。だから現在の自分はイノセントで、罪がない、みたいな。運が悪いのは前世が悪い、納豆を買っちゃったのはテレビが悪い、っていう。

考えてみると(本来の意義はともかく)現在の日本でスピリチュアルと云う名前で呼ばれる発想はすべてこう云う考え方を補強するのに都合がよく出来ている。と云うか、商売としては世間のこういう傾向を見事にマーケティングしている、と云うべきか。

そう云うひとたちって、(前に取り上げさせてもらったブログ主の方にも共通するけど)要するに「聞きたいこと」が聞きたい(そのためにお金も払う)のであって。それはそれでまぁいいとしても、どうやら伝染するんだよなぁこう云う発想って。楽だし、便利だし。


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コメント 6

柘植

こんにちは、pooh さん。たまには文体を変えて書いて見ますね。

え~、落語や講談と申しますのは、江戸庶民の娯楽の一番手でございまして、幕末の頃には各町内に一軒は寄席があったと言われておりますから大変なものでこざいます。寄席と申しますのは「人を寄せる」からこう呼ぶわけでして、「損なところへ行くのはよせ」から来たわけではございません。今で申しますと、TVのような、生活と切り離せない娯楽で有ったわけでごさいます。

落語と申しましても、色々なお話がこざいます。本日は、「かつぎや」などという話について、少々うんちくを傾けさせていただきます。「かつぎや」と申しますのは、何かと縁起をかつがないといられない、大店の主人の五平さんを、いろいろとからかうお話でごさいます。ここで一席、語ってもよろしいのですが、ネットというところは、名人上手の速記録なども、あちこちに転がっているところですから、私の様な前座が語るには、いささかはばかりがございますので、ご勘弁願います。

こういう「縁起かつぎ」を笑う話は他にもいろいろとありまして、上方落語のでは、「正月丁稚」とか「けんげしゃ茶屋」というのもございます。

つらつらと考えてみますに、こういう「縁起かつぎ」の行きすぎを笑いものにすると言いますのも、なかなか大事な事でございます。落語には、逆に「怪談話」などと申しまして、「親の因果が子に報ぃ~、出たぁ」などと言うのもございまして、これも名人上手がやりますと、夜中にはばかりにいけなくなるほど真に迫るものがございます。

どうやら、平成の世の娯楽の王様のTVさんの方では、「真に受けるのが悪い」などという態度の様でございますが、江戸の娯楽の寄席はそのような無粋なことはもうしません。いろいろと真に受けて「本気になる」人が出たら、それもまたネタにして「笑いをとる」ことで釣り合わせておったわけでございます。   お後がよろしい様で・・・。
by 柘植 (2007-04-20 15:43) 

pooh

> 柘植さん

誰かと思った。

いや、ユーモアの感覚ってのは客観的な視点ですものね。
自分のことばかりに目を奪われているとユーモアは失われていく訳で。
by pooh (2007-04-21 17:06) 

Blatanda

poohさん

少し前にkikulogでコメントさせていただいた者です。
考えをまとめてからおじゃましますと申し上げたのですが、未だにまとまりません^_^;

で、結局行き着いた結論が、皆さんおっしゃっているように、やっぱりそれがお手軽だからという理由。

江原・美輪的に考えれば楽だし、それで他人からも「そうそう」と理解してもらえればもっと楽。だからその「信者」になり、できれば周囲も「信者」になって欲しい・・・

理解はできるんですけどね、特に前段は。でもやっぱりそれでは何も解決しないことが、さすがにこの年(きくちさんと同じぐらいです^^)になるとわかるので、若い人、特に自分の子供ぐらいの世代には、もっとつき詰めて考えて欲しいのです。って考えるのが自分から上の世代の責務のようにも思うんですけどね。
でも実際には、スピリチュアル・美輪とか水伝・江本とかは私より年上、江原は少し下だけど(個人的にはこれも驚き!)、いずれにしても皆さんいいお年。ここまで根本的に考え方が違うと、やっぱり戦うしかないんですかね・・・
by Blatanda (2007-04-22 10:09) 

pooh

> Blatandaさん

いらっしゃいませ。

まぁ、お手軽だからと云うのは多分本当です、でもその「お手軽さ」を求める心理にあるものを、むしろぼくは危惧していて。と云うのは、これがとても危険な種類の「お手軽さ」のような気がしているので。

みんなが同じ方向を向きたがる時代と云うのは、危険だと思っています。
で、その背景に何があるのか、どうすればちょっとでも戦えるのか、みたいな部分を考えたりもしています。
by pooh (2007-04-22 18:08) 

柘植

こんにちは、 poohさん。

なんていうかな「はまり込みコメディードラマ」みたいなものが欲しい気がするわけですよ。スピチュアルとかにはまり込んで、何かというと「そこには自縛霊がいて悪さをするのでは」とか、「私の前世は何々で」とか、問題を「自分の守護霊に解決させようとする」とかね。はまり込んじゃって居る人間が、色々騒動を巻き起こすようなコメディードラマみたいなものね。三谷幸喜あたりなら書けるんじゃないですかね(笑)。

なんていうか、大衆の娯楽というのは一方で怪談話をやり、一方で縁起担ぎを笑うという事でバランスしてきた気がするのですね。
by 柘植 (2007-04-23 08:12) 

pooh

> 柘植さん

どうも結果的にやっぱり「バランス」の議論になってしまいますねぇ。
望ましいバランス、って云うのは切り口ひとつひとつで違ってくるものだし、またそれに囚われすぎると拡大しすぎた相対主義になってしまうので議論がそもそも成り立たないし、で。
そういうあたり、ユーモアってのはショックアブソーバ的な機能もいくらか期待できるのかも、です。
by pooh (2007-04-23 12:23) 

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